Radio Magnetic Indicator

RMI
 RMI(Radio Magnetic Indicator)を製作中です。資料を調べて機能を理解することから始めています。
磁気方位を表す方位盤(上が機首方向)と、VOR/NDB局に対する相対方位を表す指針を組み合わせた計器です。
 VOR(VHF Omnidirectional Range超短波全方位無線標識)局は VHF電波を発信する 灯台のような存在です。航空路を示します。 また、VOR局はDME(Distance Measurment Equipment)を併設していることが多いようです。
VOR DME

RMI設定

 VOR/NDB局受信の設定offsetを、FSUIPC のリストにあるもので探してみました。
RMIの指針は回転する方位盤との相対角度が必要です。 Mobiflightで 使えそうなのは
  ・ 0x0C56 NAV1: relative bearing to VOR1, in degrees (0–359) : VOR1に対する相対方位、角度0~359°
  ・ 0x0C6A ADF1: relative bearing to NDB ( *360/65536 for degrees, –ve left, +ve right): NDB に対する相対方位
NDB(Non-Directional Beacon)は 中波190-535kHzの無指向性無線標識です、これをADF(Automatic Direction Finder)によって方向を探知。 ただし、NDB局は順次廃止されて、現在 日本には父島NDB局257kHzだけになっています。 また、NAVはVHF専用でNDBの中波MFは受信できません。NDB周波数に合わせられるようにADF受信をいまさら設定しても送信局がひとつでは。 そのため、2つの指針はNAV1とNAV2のVOR局に合うように設定するのがいいかな、と考えてます。
ATR42のRMI機器では黄色と緑色の指針それぞれを ADFまたはVORのどちらかを選べて、VOR1とVOR2に設定できるようになっています。
VOR offset  VOR局はモールスコードで局名IDも送信しているとのこと、morse ID sound がMSFS2020でも聞けるように設定できるようです。
音量の問題があるようですが、アマチュア無線技士免許のときに電信を学んだので 聞ければいいなと思ってます。

RMIの構造

joint  方位盤・緑色の指針・黄色の指針の3つが中央の軸で回転します。隣に置いた2つのステッピングモーターから平歯車を使って中央の軸へ 回転を伝えて同軸にすることが必要です。平歯車を使い軸の間隔を15mmにするため、2つのギアを組み合わせてこの間隔をつなぎます。同じ歯数のギアが手持ちのストックにないので、回転比はMobiflightの設定Advanced stepper settingsなどでギア比は1:1でなくても 調整できます。
 また、この3個のモーター配置では設置するときに はみ出ている部分がパネル穴の表側から入りません。パネル面とモーター部分を分割して、前面と後面から組み合わせました。
 ギア軸とモーター軸は一直線になるのですが、わたしの工作精度では3つの軸を同時にきっちり合わせることはとても難しい(上下左右前後と角度も)。そのためモーター軸との接続点は簡単なユニバーサルジョイントを介してギア軸へ回転を伝えます。接続は1.2mm真鍮棒で 分解組立のじゃまにならない構造です。ステッピングモーターはトルクがしっかりあり、回転の速さもそれほどではないので この仕組みでいけます。
RMI craft gear  3個のモーターを制御するために Arduino出力端子が 4x3=12 必要です。そのため、Arduino MEGA2560 no.1に 不要になった旧Toque用のモーター2個分の端子を流用すること。さらに、MEGA2560 no.2 には端子がたくさん余っているので、そこに もう一つのステッピングモーターを接続する計画です。ここならモーター駆動ドライバULN2003の端子も余っています。
RMI 指針は0.8mm銅線と0.9mm真鍮線で作成。緑色は付けましたが、黄色はなくて まだ真鍮のままです。

パネルへの設置

RMI RMI RMIを設置したのは旧トルクメーターのあった位置です。スイッチも取り除かないと設置できません。右側の車輪格納レバースイッチとの間が空いてしまいましたが、ここも何かの表示装置の設置を考えています。

VOR局

VOR局もなくなっていたり 周波数やIDの変更があります。このリストは2003年の国土交通省のデータをもとに その後の修正を加えています。
ただし、どの時点のVOR局データが MSFS2020に反映されているのか という別の問題があります。  VOR局のIDは DMEが併設されている場合は3文字目がEになるようです。 3文字目が Cなのは TACAN(Tactical air navigation system)が併設らしい。
Otsu-VOR
 VOR実物を見に行きました。如意ヶ岳山頂にある大津VOR局は すでに電波を出していません。草木におおわれた大きな構造物がありました。これはアンテナのカウンターポイズ(アンテナ接地のひとつ)のようです。
 MSFSではこの円形の鉄骨構造物はほとんど表示されてなくて、この上に48方向に並んだ 白いVHF発信器がリング状につながって見えます。 Otsu-VOR
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